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GXコンチェルト – その3 オケリハ

2009 年 11 月 08 日 日曜日

8 JPG昨日、今日と、オーケストラニッポニカとのリハーサルが目黒の(財)ヤマハ音楽振興会の3階Mスタジオで行われました。

昔、1976年から1981年までに、オーケストラとの作品を5曲(「GX-1とオーケストラのための組曲」「GX-1シンフォニー 第二番」
「ピアノと打楽器のためのシンフォニー」
「2本のギターとエレキベース、GX-1のためのシンフォニー」
「懐歌」〜 アルト・サクソフォーンとGS-1のためのシンフォニー 〜)
5曲、オーケストラと自作自演しましたが、当時(17歳〜22歳)
痛いほど感じたことは、エレクトーンとオーケトラの曲を書く場合には、
エレクトーンにどんな音色を弾かせるかがとても重要で困難な選択でした。

アコースティックな楽器の音はオーケストラにすでにあるので、管も弦も
意味が無いし、そうかといって ビヨン、ショワ〜 のようなシンセ音
ばかりでも、浮いてしまってオケと混ざらないし、、、とても音色選び
に苦労します。 過去のクラシックでは、電子音といえば、オンドマルトノ
のような人間の声に近い高い音が使われてきましたが、現代に演奏するのに
それだけでもつまらないし。。。ということで、色々試行錯誤して、
パイプオルガン系だけれどもそのものとも違う、又、シンセブラス系だけれど
それだけとも違う、打楽器系で生には出ないもの。等、工夫し、芥川氏のメロディー
に込められた感情を分析し、その切なさや、優しさ、力強さ 等、イメージに近いもの
を作りました。 
シンセリードも「オーケストラがTUTTIで鳴った時の音量にも劣らず
、「また、p(ピアノのように弱いところ)でも響の中を貫いてよく徹る音」を考えます。でそれは、生のピアノが弱く弾いても強く弾いても、オーケストラの中でも存在感ある
響きを出す。といったようなことを参考にします。 柔らかいけれど芯のある太い音。鋭いけれど瘦せない音。。。。などなど。

リハをやりながら、昔、経験したことを思い出しつつも、なかなか経験出来ない
オーケストラとの共演に、嬉しい時間が過ぎました。